ソウルメイトとの音楽遍歴⑬

ボクが知っているキミの音楽に欠かせない存在はポールウェラー。95年から99年にかけての5年間、キミに大きな影響を与えたキーパーソンだと考えている。

初めて教えてもらったのは、大ヒットした3枚目のソロアルバム「Stanley Road」のリリースしたころ。キミは流行るよりも前から聞いていたようだけど、ボクに教えてくれたのは流行った頃で、その勢いに乗る感じでバンドでもコピーしよう!となった。しかし、キミらしい拘りというか、コピーした曲はアルバムには収録されていなかったYou Do Something To Meというシングルカットの曲のB面のカバーソングMy whole world is falling downというマニアックな曲。

元はWilliam Bellという人の曲。ボクはキミに教えてもらうとすぐに原曲をあたりたくなる癖があって、William Bellのベスト盤のCDを買って原曲にあたった。ポールウェラーバージョンのほうが好きだったけど、そのアルバムで「アタリ」を見つける。William Bell & Judy ClayのMy baby specializes。さっそくキミに「ええ曲があった♡」と話すとキミはすかさず「それよりもこっちのほうがええで!」ってDelaney & Bonnieのカバーバージョンを教えてくれた。

その頃かな「レコードレーベルで見分けるとブラックミュージックはおもろいで」と教えてくれたのは。これはStaxレコードつながりで、Delaney & Bonnieはクラプトンやブッカー・T&ザ・MG'sなどと縁が深い。とりわけボクはベースだったのでドナルドダックダンのベースラインが大好きになって今度はブッカーは・T&ザ・MG'sのアルバムを買ったりした。
おっと、今回の話題はポールウェラーだったね。

ボクは3枚目→2枚目→1枚目と聞き込んでいった。ボクのお気に入りは前述の「Stanley Road」からは「Whirlpools' End」ベースラインが大好きでコピーしたなぁ。それよりも大好きだったのは2枚目の「Wild Wood」のLive版「Live Wood」での「Has My Fire Really Gone Out?」と「5th Season」。

「5th Season」はお決まりのリフがあって聞くたびに「ぐふふ」とキミに向かって笑いながら「かっけー」ってボクは言ってた。いまでもプレイリストに欠かせない曲だ。
そんなミーハーなボクからするとキミはかなりのポールウェラーフリーク、もっといえばポールウェラーみたいになりたかったのではないか?と思うぐらいの傾倒ぶりだった。ウェラーのキャリアをさかのぼってスタイルカウンシルの大ヒット曲My Ever Changing Moodsのアレンジを自分の曲に取り入れたりしていたし、JAMのことも全部聞いていたし、さらにはポールウェラーの曲作り、コード進行、メロディーの付け方などを大絶賛していた上に、ビートルズ好きというのも共通点だ。

96年、そんなウェラーの憧憬がバンドの趣向を変えはじめた。というかバンドマスターのキミが変われば変わるわな。

ライブが始まる前にかけるSEが「Wild Wood」のInstrumentalだったり、今までやってオリジナル曲もライブでソウル風と称してアレンジを前述のようにポールウェラーチックに変えていっていたし、そのころの曲はボクからみるとスタイルカウンシル風だった。

そんなキミのウェラーの中で特にお気に入りだったのがAmongst Butterflies。この曲も冒頭の紹介と同じくキミがバンドのコピー曲に選んだ。バンドは終末期にあって3人だけでスタジオ入りして練習したことがあった。結局ライブで披露することはなかったけど。気持ちのいいコード進行だよね。アウトロはTodayというバンドの曲のインスピレーションになっている。ボクはこれを参考にベースライン考えて!といわれたけど、ほぼほぼポールウェラーのものをコピーしたよ(笑)。キミは出来上がったトラックについて何も言わなかったので良かったのだと思う。
この曲はポールウェラーのソロの1枚目に収録されているのだが、この1枚目のアルバムが特にお気に入りだったようで、先ほどのTodayという曲のイントロはAbove the Cloudsにインスピレーション受けているし、これに似た「Precious Precious」というキミの曲もあるね。ポールウェラーがこの1枚目に至るまでいかに苦労して自主制作曲したのかということを力説していたことを覚えているよ。

キミは渡英していろんなミュージシャンと交流したようだけど、ポールウェラーには会わなかったんだろうね。会っていたら絶対教えてくれたはずだから。。。

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